カテゴリー別アーカイブ: 新着情報

DPI女性障害者ネットワーク新報告書刊行記念 東海シンポジウムを開催します

以前、京都で学習会をしましたが、次回9月1日に愛知で開催します。

『DPI女性障害者ネットワーク新報告書刊行記念 東海シンポジウム』

「弱さを肯定しあえる社会へ
~障害のある女性の経験をとおして語りあおう~」

【シンポジウム 趣旨】
障害のある女性の困難には、人の生きづらさが凝縮されています。
名古屋では優生保護法と出生前検査を取り上げ、背景にある障害差別と
ジェンダー差別が複雑に絡んだ実態を知り、差別のない社会を考えます。
障害があってもなくても、女性も男性も、どちらかの性にされたくない人も
自分の生きづらさと重なる部分が必ずあるはずです。
ありのままで生きていける社会のために一歩を踏み出すきっかけになれば
嬉しいです。
一緒に思いを共有しましょう。
【シンポジウム 詳細】
日時:9月1日(日)13時から16時10分(開場時間 12時30分)
場所:労働会館 本館2階 第1、2、3会議室
   〒456-0006 名古屋市熱田区沢下町9番3号 労働会館内
参加費:無料
定員:100名(※定員になり次第、締め切らせていただきます)
申込期限:8月18日(日)までにお申し込み下さい。
Ⅰ部、Ⅲ部はオンラインでも参加できますが、ぜひ会場へお越し下さい。
申込方法:QRコードを読み取り、Googleフォームからお申し込みいただくか
     申込用紙に必要事項を記入の上、FAXまたはメールにてお送りください。
主催:DPI女性障害者ネットワーク・東海実行委員会
後援:社会福祉法人AJU自立の家、愛知原告を支援する会
詳しくは、チラシと、チラシのテキストを、下記のページからご覧下さい。
・・・・・・・・・・・・・・・
ダウンロードはこちら
*****
下記のリンクから、お申込み用のフォームが開きます。
フォームからのお申込みが難しい場合の、ご連絡の内容と方法については、チラシをご覧下さい。
******

優生保護法に関する最高裁大法廷判決を受けた声明

優生保護法に関する最高裁大法廷判決を受けた声明

2024年7月 5 日
DPI 女性障害者ネットワーク

代表 藤原 久美子

私たち DPI 女性障害者ネットワークは、1986 年の設立当初から、優生保護法撤廃を求め
てきた障害女性を中心とするネットワークです。また、同法をも逸脱して行なわれてきた、
障害女性の子宮摘出をやめるよう、訴えてきました。
障害女性のリプロダクティブ・ヘルス・ライツ(性と生殖に関する健康と権利:第 5 次男
女共同参画基本計画/内閣府より、以下同)が実現するように、他の女性団体とともに、国
内外へ働きかけるなどの活動もしています。
2024 年 7 月 3 日、最高裁判所大法廷(戸倉三郎裁判長)は、この法律が憲法違反であり、
その損害は 20 年を過ぎたからと言って免れることではないとして、国の主張を退けました。
この判決を強く支持します。
中でも障害のある女性たちは、この法律で奪われた性と生殖に関する健康と権利を、今な
お否定されがちです。
本判決が、障害女性の性と生殖に関する健康と権利を含むすべての尊厳を取り戻し、優生
思想のない社会に向けた大きな一歩となるよう、国は本判決を重く受け止め、まだ声を上げ
ることのできない方たちも含め、被害者に真摯に謝罪すべきです。そして、一時金ではなく
賠償としての補償を行うための法律を策定し、可能なかぎりすべての被害者が謝罪と賠償
を受けることができるようにすること、被害の更なる調査、二度と同じ過ちを繰り返さない
ための検証を適切な人材を確保して行い、優生思想のない社会にするための施策を講ずる
ことに取り組むべきです。
ただどんなに謝罪と損害賠償を受けても、被害者の身体が元に戻るわけでありません。
しかし、すでに高齢となった原告たちに、これ以上心身共に大きな負担となる裁判を強い
ることだけは、止めてください。全国で 39 名の原告が提訴しましたが、すでに 6 名の方が
亡くなられました。被害者に一刻も早い謝罪と損害賠償が望まれます。
国は本判決を受けて、各地の裁判を早急に終わらせることを強く求めます。
以上

 

ダウンロードはこちら
▽PDF/▽ワード版テキスト

DPI女性障害者ネットワーク*新実態調査報告書完成学習会in さっぽろ

DPI女性障害者ネットワークの新報告書発行記念の学習会を、5月25日(土)午後、札幌
で開催します。
オンライン併用ですので、ぜひご参加ください。

この学習会は、さまざまな被害体験を背景に病気や障害に苦しむ女性たちへの支援を
行っている、札幌のNPO法人リカバリーさんとの共催で行われます。

詳しい内容はPDFとテキストで添付し、下にも貼り付けます。

オンライン申し込み締め切りは5月23日。
オンライン参加お申し込みの受付は終了しました。

会場参加は当日も受け付け可能です。

 

*****

私たちが声をあげるとき

「DPI女性障害者ネットワーク*新実態調査報告書」完成学習会in さっぽろ

日時:2024.5.25(土) 13:30-16:00(開場13:00)

場所:札幌エルプラザ4階大会議室&オンライン

 

障害をもっていること、女性であること、さらにはその他の独自性が重なり合って不利益や被害を受ける“複合差別”への理解を深めるために、DPI女性障害者ネットワークとNPO法人リカバリーの共催による研修を開催いたします。今回はメンタルヘルスの不調や、見過ごされてきた成人期の発達障害に伴う困難についてもスピーカーが登壇されます。なお本研修は、対面とオンラインのハイブリッド型で開催いたします。

多くの方に、ジェンダーと障害という掛け合わせのなかで浮かび上がる“複合差別”の現状を知っていただきたく、たくさんの皆様のご参加をお待ちしています。

 

第1部 『障害のある女性の困難を可視化して』13:30-14:20

佐々木貞子(DPI女性障害者ネットワーク)「複合差別実態調査とその後10年の活動から」

藤原久美子(DPI女性障害者ネットワーク)「障害女性の課題をメインストリームに!」

吉成亜実(筋ジス病棟の未来を考えるプロジェクト・オンライン登壇)「『嫌な気持ち』を『仕方ない』で済まさないで」

 

第2部 『障がい×ジェンダーの課題に取り組む』14:30-15:10

大嶋栄子(NPO法人リカバリー)「ジェンダーの視点からみる女性のメンタルヘルス」

まゆみ「トラウマを生き延びるということ」

 

第3部 『私たちが声をあげるとき』全体トーク 15:20-16:00

モデレーター 大嶋栄子(NPO法人リカバリー)

参加者および登壇者のみなさん

 

<参加申し込みについて>

以下のいずれかの方法でお申し込みください。

①Peatixによる 案内チラシ内のQRコードから

②メールによる:info@recovery-soleil.com

③電話による:011-374-6014 (NPO法人リカバリー)

④FAXによる:011-374-6041(NPO法人リカバリー)

*いずれの場合にも対面/オンライン、氏名、連絡先(携帯)、ご所属などをお知らせください。

*参加費用はいずれも無料です。

*対面参加、オンライン参加いずれの場合にも手話通訳および要約筆記をご覧いただけます。

*本研修に関するお問い合わせ

NPO法人リカバリー(札幌市東区北33条東15丁目1-1-4F)

電話:011-374-6014 行方(なめかた)

 

DPI女性障害者ネットワークとは、障害のある女性のエンパワメントと優生保護法撤廃を目的に、1986年スタートしました。障害種別やライフスタイルも多様な女性たちが集まり、自らが被っている複合差別解消を目指して、政策提言や啓発活動を行っています。

メンバーには障害のない女性もいます。お互いの違いを認め合い、誰もが人権を尊重され、自分らしく生きられるインクルーシブな社会を目指して活動を続けています。

2023年6月に『障害のある女性の困難~複合差別実態調査とその後10年の活動から~』を出版しました。この冊子を紹介し、全国五ヶ所にて研修をおこなう予定としています。

 

<会場まで:交通のご案内>

*JR札幌駅より徒歩3分

*地下鉄南北線さっぽろ駅より徒歩7分

*地下鉄東豊線さっぽろ駅より徒歩10分

*札幌駅北口地下歩道を直進し、12番出口横から建物の中まで直通することができます。

ソーシャルジャスティス基金助成事業

 

ダウンロードはこちら
▽PDF/▽ワード版テキスト

DPI女性障害者ネットワーク新実態調査報告書完成報告会in京都開催のお知らせ

DPI女性障害者ネットワークでは、昨年、約10年の時を経て刊行した「障害のある女性の困難―複合差別実態調査とその後10年の活動から―」を記念して報告集会を開催しています。
今回は京都での開催のお知らせです。

京都での開催では、性暴力被害者への支援をメインテーマとして、私たちが求める支援、そして支援に関わってこられた方々と学習会を通して交流する機会に繫がればとの願いをこめて開催いたします
ご参加よろしくお願いいたします。

DPI女性障害者ネットワーク新実態調査報告書完成学習会in京
「私たちが性暴力被害者への支援にもとめていることって」

〈開催日時〉
2024年3月23日(土)13時30分~16時30分
※受付開始13時から

〈会場〉
同志社大学新町キャンパス新創館

〈参加費無料〉

〈定員〉
80名(会場参加:事前申込み制)
※手話通訳が必要な方は3月13日までに下記へご連絡ください。
※YouTubeリアルタイム配信有り(申込まれた方へURLお送りします)

〈参加申し込み・お問い合わせ〉
障害者権利条約と完全実施をめざす京都実行委員会女性部会(香田・村田)
連絡先:090ー8886ー9377
miyabi-kyotojapan@docomo.ne.jp
FAX:075ー671ー8418

〈開催趣旨〉
「性暴力被害者ワンストップ相談支援センター」が私たち障害女性にとってアクセスしやすい身近な相談窓口になってほしい。性暴力被害者支援への「障害者の視点」を取り入れた支援を呼びかけたい。そして障害当事者によるピア相談が普及する機会となるように期待を込めて開催します。
お話の中で、それぞれに気づきがあったら嬉しいです。

〈DPI女性障害者ネットワーク複合差別実態調査報告書〉
障害があり、女性であるために被る困難を可視化しようと、2012年に初版を刊行、約10年の時を経て、このたび、その後の活動をテーマ別にまとめた「障害のある女性の困難―複合差別実態調査とその後10年の活動から―」を刊行しました。
新実態調査報告書でも中心的に取り組んできた障害女性とともに様々な立場の方々からコラムへの寄稿をいただきました。
障害女性への暴力も重要なテーマとして取り上げています。
私たちの活動の原動力となっています。

〈報告者〉
◎井上摩耶子(ウィメンズカウンセリング京都・京都SARA)
「男女共同参画」と「健常・障害者共同参画」を求めて
◎周藤由美子(ウィメンズカウンセリング京都・京都SARA)
「障害のある女性が相談しやすくなるために~京都SARAの取り組みの現状~」
◎岡山祐美(日本自立生活センター ピアサポーター)
「望まない異性介助」
◎香田晴子(日本自立生活センター代表・京都SARA支援員)
◎村田惠子(DPI女性障害者ネットワークメンバー・京都頸髄損傷者連絡会会長・京都SARA支援員)
トークセッション「私たちが性暴力被害者支援に関わって感じていること」
◎森本京華(20代の女性障害者の方)
「初めて知った私の性」
◎DPI女性障害者ネットワークメンバー

〈コーディネーター〉
◎瀬山紀子(埼玉大学ダイバーシティ研究センター准教授・DPI女性障害者ネットワークメンバー)

主催:DPI女性障害者ネットワーク
共催:障害者権利条約の批准と完全実施をめざす京都実行委員会女性部会・ウィメンズカウンセリング京都・日本自立生活センター・京都頸髄損傷者連絡会

ダウンロードはこちら
▽PDF/▽ワード版テキスト

DV相談支援センターにおける相談件数について

20231129日に、内閣府男女共同参画局のページに、令和4年度(2022年度)「配偶者からの暴力に関するデータ」が追加されました。

傾向としては、相談者のほとんどは女性で、全体の2022年度の相談件数は、2013年度の約1.22倍となっています。障害のある人からの相談件数は、2022年度は、2013年度の約2.67倍となっています。そして障害のある女性からの相談件数は、2022年度は、前年度より865件増えています。

 DPI女性障害者ネットワークは、毎回、データをもとに、グラフと表を作成しています。

■グラフと表

PDF

【グラフPDF】DV相談の集計2022年度まで

【各グラフ表PDF】DV相談の集計2022年度まで

【詳細表PDF】DV相談の集計2022年度まで

ワード版テキスト

【各グラフ表テキスト】DV相談の集計2022年度まで

【詳細表テキスト】DV相談の集計2022年度まで

■出典情報

DV相談件数

配偶者暴力相談支援センターの相談件数(内閣府サイト上)

http://www.gender.go.jp/policy/no_violence/e-vaw/data/01.html

 

DV相談プラスについて

2020年度から、SNS・メール・外国語にも対応するDV相談プラスが始まった。従来からのDV相談件数とは分けて報告されている。その報告書には障害のある人の相談例もあるが数的集計はない。

 案内ページ

  https://soudanplus.jp/

 詳細報告のページ

  https://www.gender.go.jp/policy/no_violence/e-vaw/chousa/r02_dvplus.html

ご協力ください!優生保護法裁判・最高裁判所に100万人署名

ご協力有難うございました。この署名活動は終了しました!

最高裁判所に対して「正義・公正の理念に基づく判決をもとめる」署名を集めています。

優生保護法の下で行われた、子どもをつくれなくする不妊手術、子宮や睾丸をとる手術の被害者が、国に、謝罪と補償を求めている裁判です。

署名を呼びかけているのは、全国各地の団体の集まり「優生保護法問題の全面解決をめざす全国連絡会(優生連)」です。DPI女性障害者ネットワークも優生連に参加しています。

署名の方法は、オンライン署名と、紙の署名用紙に記入の2つありますが、どちらかの方法で、お一人が1回だけ署名できます。

◆紙の署名用紙をご希望の方は、優生連のホームページをご覧ください。

優生連のホームページ

https://sites.google.com/view/yuuseiren/home

オンライン署名は、次のURLからできます。

このURLを開くと、署名の呼びかけが書かれています。

https://chng.it/dJjMKtcX4J

(change.org キャンぺーン・優生保護法裁判に正義・公平の理念にもとづく最高裁判決を)その右側に、姓、名、メールアドレスを書き込む欄があり、記入することで署名できます。居住地と郵便番号の記入も求められます。

!ご注意!

署名の後に、「1000円でこのオンライン署名を応援し、賛同を増やすお手伝いをしませんか?」という頁が開き、「1000円で応援します」「支援はせずシェアして広める」の2つのボタンがあります。

「支援はせずシェアして広める」を選んでも署名はできます。
「1000円で応援します」は、署名よびかけ団体へのカンパではなく、オンライン署名サイトのchange.orgへのカンパになりますので、ご注意下さい。

【優生保護法と障害のある人と裁判について】
優生保護法(1948~96年)による、障害を理由とした不妊手術は約25000人に行われ、そのうち約16500人は、本人の同意なしに強制されました。その約70%が女性でした。子宮の摘出は、優生保護法さえ認めなかった手術ですが、月経をなくすために行われました。月経は、子どもを産むためだけではなく、まず女性の健康にとって重要です。子宮の摘出は、二重、三重の権利侵害です。

2018年1月に、被害者から最初の提訴があり、現在各地の原告は38人。高齢の方が多く、5人が亡くなられました。

これまでに出た高裁判決のうち、4つは、優生保護法は憲法違反であり国が賠償金を払うよう命じる原告勝訴でした。一方、1つは、被害から20年以上がたったため国の責任を問えないとして、原告が敗訴しました。上告されたこれら5つを、最高裁判所は大法廷で審理しています。
署名活動はここに「正義・公平の理念にもとづく判決を」と求めるものです。3月をめどに、目標は100万人です。

北海道江差町「あすなろ福祉会」による知的障害のあるカップルに対する不妊処置に関する要望(2023年1月31日)

2022年3月に、知的障害がある人の生活や就労を支援している北海道江差町にある施設で、障害のある女性に係わる0歳児遺棄事件が起きました。この同じ施設で、グループホームに入居しているカップルが結婚や同棲を希望する場合、不妊手術を受けることが20年以上前から条件とされていたことが発覚しました。氷山の一角ともいえるこの事件について、今必要とされている政策について、戦慄のうちに話しあったことをまとめて、国と地方公共団体の関係先に、2023年1月31日付で要望書を出しました。

ダウンロードはこちら
▽PDF/▽ワード版テキスト

(上記に関連することとして)
2022年3月12日付
障害のある女性に係わる0歳児遺棄事件に関する要望
https://dwnj.chobi.net/?p=1125

DV相談支援センターにおける相談件数について

2023年1月現在、2021年度までについて公表されています。
全体においても障害のある人においても、相談件数のほとんどは女性です。
件数は長期的には増加していますが、全体としては、2021年は前年よりも減少しました。
障害がある人の件数は、急増を続けており、2021年度は2013年度の約2.52倍となっています。電話による相談がとくに伸びています。障害別では、例年、精神障害のある人からの相談が、8割から9割となってiいます。

DV相談の集計 グラフと表(2023年1月19日時点)

DV相談の集計 表【Word版テキスト】(2023年1月19日時点)

※グラフはDPI女性障害者ネットワークが作成しました。


公表されたデータは内閣府男女共同参画局のサイトにあります。

https://www.gender.go.jp/policy/no_violence/e-vaw/data/01.html

厚労省記者クラブ記者会見のお知らせ

8月に行われた、障害者権利条約の初の審査でロビイングを行い、国連から出された総括所見をどのように活かしていきたいのかを女性としての目線から報告します。

ぜひ会場に来て私たちの生の声をお聞きください!

複合差別に直面する障害女性の課題をメインストリームに!!
~国連障害者権利条約(CRPD)第1回総括所見を受けての記者会見~

DPI 女性障害者ネットワーク
日時:2022年10月 18日(火)13:00 ~14:00 
場所:厚労省記者クラブ 

今年8月22(月)・23(火)に、国連障害者権利条約(2014年日本締結)の初の審査が、
スイスの国連ジュネーブ本部で行われました。
条約には、障害女性の複合差別への認識と人権の保障、障害女性のエンパワーメント確保を求めた、第6条があります。
世界の障害女性たちの強い働きかけで実現しました。
障害女性は、女性であり障害者であることで、2重3重の困難、複合差別に直面しています。
就労率や収入の低さが際立ち、経済的な面でも困難な状況に置かれやすい立場です。
「障害者」として一括りに扱われており、リプロダクティブ・ヘルス・ライツを否定されがちである一方で、性被害などにあいやすい立場でもあります。

しかし、データが不足しており、可視化が難しく、障害者支援制度と女性支援制度の間で谷間に落ちている状況です。障害女性の問題は、障害者権利条約の重要な課題です。

私たちは今回ジュネーブにメンバーを派遣し、障害女性の課題のメインストリーム化に向け、現場の切実な声を届けてきました。
そして9月9日に公表された総括所見には、障害女性の課題が14項目に渡り、懸念・勧告として書き込まれました。

メンバーのプロフィール

川合千那未:脳性麻痺があり、24時間の常時介助を受けながら、障害女性の活動や自立生活運動に関わっています。

藤原久美子:視覚障害があることで中絶を勧められた経験から、障害女性の複合差別解消に取り組んでいます。

南 由美子:自分自身の聴覚障害の経験から、障害があっても安心して子を生み育てるられる社会を考えています。

田中恵美子:障害のある女性のSRHRの実現に向けて、特に知的障害女性の研究・支援を行っています。

私たちは2016年にも国連女性差別撤廃条約へロビイングを行い、強い勧告を引き出しました。
それがきっかけとなり、優生保護法問題の国内での大きな動きにつながりました。
今回、私たちの声が審査にどう反映され、国の姿勢はどのようなものだったのか、
そして総括所見を今後どのように政策に反映させていきたいのかを報告します。

  • DPI 女性障害者ネットワーク 連絡先:dpiwomen@gmail.com または dwnj@dpi-japan.org
  • ホームページ:https://dwnj.chobi.net/
  • Facebook https://www.facebook.com/dpiwomennet Twitter アカウント名 : @DWNJapan
  • 記者会見連絡先:藤原  (kumiko.f0309@gmail.com) 080-6217-4501

チラシのダウンロードはこちら
PDF/ワードファイル

カンパを募集しています!

今夏の国連障害者権利委で
障害女性のロビイングのために

今年2022年夏、国連で日本報告の審査がおこなわれます。

ジュネーブにメンバーを派遣する費用カンパを募集しています。

障害者権利条約を批准した日本の施策が、条約にのっとっているかどうかという審査が行われます。2021年の予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期されていました。日本にとって初めての審査が、スイスのジュネーブにある国連で2022年8月に、やっと行われます。

今回DPI女性障害者ネットワークのメンバーが、障害女性の視点から、優生保護法の問題や、出生前診断(優生思想)の問題、コロナ禍でさらに浮き彫りになった日常生活に伴う困難などについて、国連の委員に直接訴えてくることになりました。

そのために必要な費用は大きくなっています。

国連で委員と対話したことや審査の場で見聞きしたことを日本に持ち帰り、これからの政策提言に活かし、法律から変えていき障害女性の複合的な困難を解決していけるように、あなたの力をぜひお貸しください。

ジュネーブに行くメンバーのプロフィール

川合千那未

プロフィール
脳性麻痺があり、24時間の常時介助を受けながら、障害女性の活動や自立生活運動に関わっています。インクルーシブな社会を目指して活動していますがその一歩目がジェンダーフリーだと思っています。

メッセージ
今回初めてジュネーブに行かせていただく事になりました。私は今30代で20代のころはあまり感じ取れていなかった障害女性特有の困難を現在実感しているところです。特に優生思想が色濃く残る日本での現状を国連でどのように審査されているのかに着目しています。常時介助が必要な重度障害を持っているので、介助者を二人伴って行く予定です。

帰国後コメント(9月6日 追記)
今回みなさまからの応援をいただき、メンバー2人と介助者3名でジュネーブに行くことができました!
委員のみなさんは私たちの話を真摯に受け止めて、質問の形にしてくれました。
それらの質問は、実際に日本に住んで、現状を見ているかのようでした。
私たちの声を直接伝えることはとても大切なことなのだと実感しました。
総括所見が出されたら、政府や自治体への働きかけに活用したいと思います。
ありがとうございました!



藤原久美子

プロフィール
視覚障害のあるピア・カウンセラーとして神戸を拠点に活動しています。障害があることで中絶を勧められた経験から、特に優生保護法問題には当事者としての思いもあり、早期解決を願っています。 

メッセージ
「なぜ、被害者が負けたのか?」これは、2019年事前作業部会でのロビイングで、優生保護法被害者が仙台地裁で敗訴したことを伝えたときの委員の驚きの言葉です。パラレルレポートでは書けなかった現状を、ジュネーブで直接委員に伝えたことは、そのあと出された事前質問にも反映され、今回の審査で国としての姿勢を問われることになります。
障害女性たちの置かれている現状を、自分たち自身の経験を通して委員に伝えること。そしてその後出される勧告を、国内の施策に活かしていけるよう取り組みます!
ぜひ、私たちをジュネーブに送ってください!!

帰国後コメント(9月6日 追記)
ジュネーブでのロビイング・傍聴を終え、予定通りに帰ってくることができました。
会場のパレ・ド・ナシオンでは、孔雀と再会。日本から来た市民社会からの参加者、総勢110名でにぎわう中、会場の入り口やカフェなどで、資料を渡して私たちの思いを伝えることができました。委員は熱心に耳を傾けてくれ、直接お話しすることができてよかったです!ご支援・ご協力ありがとうございました!
また詳しくは、報告会で行いたいと思いますので、日程など決まりましたらお知らせします。ぜひご参加ください。

61万円1千円のご協力頂いています。ありがとうございます。

カンパの送り先  

郵便振替口座

口座番号  00100-3-451127

加入者名  DPI 女性障害者ネットワーク

*振込用紙の通信欄には「カンパ」とご記入をよろしくお願いします。

ゆうちょ銀行

名義  ディーピーアイジョセイショウガイシャネットワーク

ア)ゆうちょ銀行からのお振込の場合

(記号)10170(番号)44556521

イ)ゆうちょ銀行以外からのお振込の場合

(店名)〇一八(読み  ゼロイチハチ)

(店番)018(預金種目)普通預金(口座番号)4455652

*ゆうちょ銀行にご送金の場合、メール題名を「カンパ」としてご一報をお願いします。

*恐縮ですが、上記いずれの場合も、振込手数料はご負担下さい。

DPI 女性障害者ネットワーク

連絡先:dpiwomen@gmail.com または dwnj@dpi-japan.org

Facebook https://www.facebook.com/dpiwomennet

ホームページ:https://dwnj.chobi.net/        Twitter アカウント名 : @DWNJapan

障害女性の複合差別は、女性であり障害者であることから、いろいろな要素が複雑に絡み合っておこるため、見えにくく、少しずつ知られるようになってきた課題です。

 障害者基本法、障害者差別解消法といった日本の法律には、「性別」の文字はあるものの、教育・雇用・収入・相談・防災などに存在する性別格差はなかなか直視されず、格差をなくす政策も進んできませんでした。

 政策の実施に欠かせないことは、法律に、障害女性等の複合差別の解消課題が明記されることです。そして、法律・政策・実態調査について決めていくときに、そこに当事者として障害女性が参画している状態をつくることです。

 DPI女性障害者ネットワークは、個人をつなぐゆるやかなネットワークで、障害の違いを越えて、障害女性のエンパワメントに取り組んでいます。情報を集め、国内の法律や政策に提言し、国際会議でも発言してきました。2011年に障害女性の複合差別実態調査を行い、現在は、優生保護法裁判、「NIPT等の出生前検査について、新型コロナウイルス感染拡大の中で、障害女性を取り巻く困難などに注視しています。「新型コロナウイルス感染拡大の中で困ったこと、嫌だったこと、不安なこと、あなたの経験をお寄せください」というアンケート調査も継続しています。

国連の日本政府に対する審査とDPI女性障害者ネットワークのロビイング

 私たちは、国連の委員会にメンバーを派遣してきました。2015年と2016年には女性差別撤廃条約の委員会に、2019年には、障害者権利条約の委員会に、障害女性とそのサポーターがジュネーブへと向かったのです。

 派遣にあたりご協力を呼びかけたところ、皆さまからカンパをお寄せ頂き、その熱い思いを胸にロビイングを行うことができました。ありがとうございました!おかげさまで、 私たちの思いに委員たちはとても熱心に耳を傾けてくれました。

 その結果、2016年3月に女性差別撤廃委員会が日本政府に出した勧告に、優生保護法被害者の調査や謝罪、補償を求めることが入りました。これが、優生保護法問題が大きく動くひとつのきっかけとなったのです。

2019年の障害者権利委員会は、日本政府に、障害女性の複合差別について、また、強制不妊手術被害者の7割が女性だった優生保護法について質問を出しました。これらの質問に日本政府は回答し、国連はこれを審査します。新型コロナウイルスの影響で2021年の開催が延期されており、2014年に障害者権利条約を批准した日本にとって初の審査で、2022年に開催予定です。

政府が今後、障害者権利条約をどう履行するのか、重要な意味を持ちます。

開催が延期されていた期間中、さまざまな形で障害女性の困難な状況が浮き彫りにされました。

私たち市民の側からも、実態をふまえた国連にレポートを提出しました。

ジュネーブに渡航し、委員へ直接ロビイングすることは重要となるでしょう。

なぜ、国連にもロビイングが必要?

  障害者権利条約は第6条で「締約国は、障害のある女性及び少女が複合的な差別を受けていることを認識し、また、これに関しては、障害のある女性及び少女がすべての人権及び基本的自由を完全かつ平等に享有することを確保するための措置をとる(川島聡=長瀬修仮訳・2008年5月30日付)」として、女性の地位の向上とエンパワーメントを非常に重視しています。

  しかし、第6条があるから複合差別の課題が常に意識されるわけではありません。特に日本はジェンダーギャップ指数が、159カ国中121位と、前年度から更に順位を下げたように、性差別解消への取組は乏しいのです。障害女性への差別にも関わるので、障害者権利委員会と女性差別撤廃委員会、両方に働きかけが必要でした。国連機関からの勧告は国内の課題を大きく動かすものなので、複合差別を身をもって知る障害女性が訴えていくことがとても大切なのです。

お寄せくださるカンパで、私たちはロビイングを続けることができます。

PDF/ ワード版テキスト