歴 史

★設立趣旨 

DPI女性障害者ネットワークは1986年、当時DPI(障害者インターナショナル)日本会議の副議長だった樋口恵子さん(高知県土佐市在住 ・脊椎カリエス)の呼びかけにより、国内の女性障害者のネットワークづくりと情報交換を目的として、結成されました。
1986年9月、東京で行われた第1回の交流合宿では、会のメインテーマを「女性障害者の自立促進と優生保護法撤廃」と決定しました。

以来、
①機関紙の発行、
②交流合宿、
③シンポジウム・フォーラム等の開催、
④国内会議・国際会議へのメンバーの派遣

この4つを柱に、活動してきました。

★現在の活動

優生保護法が優生条項を削除し、母体保護法となった後、2000年頃から活動が休止状態となっていましたが、2007年のDPI世界会議韓国大会において、障害女性がクローズアップされ、その連帯が求められるという世界的な後押しもあり、2007年6月から活動を再開しました。

活動再開後は、DPI世界会議韓国大会への参加や報告会の実施、国際会議への参加、岩手での映画上映会、経験共有の場である「しゃべり場」の開催などを行いつつ、「改正障害者基本法」「障害者差別禁止法」「女性差別撤廃条約」「産科医療補償制度」「障がい者制度改革推進会議」「第3次男女共同参画基本計画」等への提言活動、シンポジウムや勉強会の開催、国会議員へのロビー活動など、国内外の『障害女性』に関わる様々な問題に取り組んでいます。

また、障害女性が遭遇する「生きにくさ」(複合差別)の調査にも取り組み、報告書を作成しました。これは、女性であり、障害者であることが重なることが、「複合的な生きにくさ」に繋がってしまっていることを、広く社会にアピールし、その改善のための政策提言を行うことを目的としています。

障害女性自身の声を社会に届けるために、私たちの活動は、まだまだ続いていきます!

★これまでの活動の概要【第一期】

1986年9月
第1回交流合宿(東京)

1987年5月
第2回交流合宿(東京)

1988年3月
第3回交流合宿(静岡)

1989年3月
第4回交流合宿(福岡)

1990年3月
岡山県の子宮摘出事件に関連して厚生大臣に要望書を提出

1990年5月
第5回交流合宿(千葉)、女性障害者フォーラム開催

1991年5月
第6回交流合宿(長野)、女性障害者フォーラム開催

1992年12月
国連障害者野10年最終年イベント(東京)に参加

1994年9月
メンバーのひとり、安積遊歩さんが国連人口開発会議(カイロ)参加。優生保護法の問題点を訴え、海外のマスコミの注目を集める

1995年
2月 優生保護法、堕胎罪の撤廃を求める要望書を厚生大臣に提出
5月 優生保護法、堕胎罪の撤廃を求め、厚生大臣に会見
9月 第4回世界女性会議(北京)NGOフォーラムに参加、
他の女性団体と共催で優生保護法を考える分科会を開催

1996年
1月~ 優生保護法改正に向けての動き
6月 優生保護法改正案参院通過、母体保護法成立(施行は9月)
10月 東・東南アジア女性と健康ネットワーク総会(フィリピン)に参加
11月 第7回交流合宿(東京)、「優生保護法から母体保護法へ」報告会

1997年
3月 胎児条項をめぐって、日本人類遺伝学会理事会と話し合い
6月 女性障害者国際リーダーシップフォーラムに参加。リプロダクティブ分科会で、優生保護法の改正、胎児条項をめぐる動き等について報告
8月 日韓障害者国際交流大会に参加(韓国)
9月 他団体と共に、厚生省に「強制不妊手術の被害者に対する謝罪と補償を求める要望書」を提出
11月 他団体と共同で「強制不妊手術被害者ホットライン」開設
「女のからだから合宿」開催(「女のからだからSOSHIRENと共催)

1998年
2月27日 シンポジウム「母体保護法と胎児条項を考える」に参加。
3月18日 厚生省科学審議会先端医療技術評価部会のヒアリングで、「出生前診断」についての意見を言う。
3月31日、日本産科婦人科学会倫理委員会が、受精卵遺伝子診断(着床前診断)の実施を認める見解案をまとめる。
4月18日の理事会で正式決定の方向。抗議文送付。
6月 成年後見法についての学習会
8月 科学技術庁の生命倫理委員会クローン小委員会の中間報告に対する意見書提出
12月 DPI世界評議会参加(メキシコ)
着床前診断をめぐる公開討論会参加(主催:優生思想を問うネットワーク)

1999年
1月 他団体と共同で強制不妊手術被害者ホットライン開設
2月 沖縄交流合宿
鹿児島大学倫理委員会に、「デュシャンヌ型筋ジストロフィー遺伝子診断実施承認に対する抗議文」を提出
3月 日本母性保護産婦人科医会に、「『胎児条項』認める見解に反対する意見書、並びに要望書」提出

この十年に、障害女性間の国際交流・連帯活動が進んできたこと。障害の有無をこえて女性間の相互の交流があること。女性限定で話し合う場も始め、そこから新たな参加者が加わってきていること。障害者にかかわる統計データのジェンダー分析など調査研究活動とタイアップして政策提言を重ねていること。随時、直接行動していることが言えます。

★これまでの活動の概要【第二期】

2001年
JICA自立生活プロジェクト(タイ)で、日本の障害女性などが、CIL運営のノウハウやピア・カウンセリングを伝える

2002年から2003年
DPI世界会議札幌大会にむけ連続学習会(障害とジェンダー、性差別と障害者差別の関係、DVと救援、女性の貧困、異性介助と同性介助、女性差別撤廃条約と障害女性)

2002年
DPI世界会議・札幌大会に参加

2005年
断続的に女性限定の勉強会を開催(女性と性、女性運動の歴史、障害女性の自分史、介助について)

DPI日本会議季刊誌に「障害女性は今」連載開始(注参照)

2007年
DPI女性障害者ネットワーク活動再開、メーリングリスト開設
韓国の障害女性活動家を招きイベント「障害女性の現状と未来を語る」を開催

DPI世界会議韓国大会にメンバー数名が参加、大会の報告会を開催「わたしたちが見てきた・聞いてきた・感じてきた世界の声」

2008年
それまでの数年間を中心に「活動報告&資料集」を発行頒布

女性団体で活動している障害女性が新たに参画
香港地域会議にメンバー1名が参加
DPI日本会議岩手集会で強制不妊手術の証言ドキュメンタリー上映
産科医療補償制度に異議申立の行動とちらし「『障害児』が生まれる可能性を、『不安』として女性に負わせ、障害者をマイナスの存在と決めつける産科医療補償制度に異議あり!」

2009年
しゃべり場 第1~3回開催
障害者の就業率、収入などについて、統計データに基づく性別格差の分析と結果の発表
産科医療補償制度の背景と問題について小児科医を講師に勉強会
「ソシレン」など女性たちの活動交流合宿にメンバーが参加

JICAアフリカ研修生むけ講座「日本の女性障害者の現状」講師派遣

2010年
DPI日本会議愛知集会で、分科会「障害女性が『私』らしく生きる-複合的差別を越えて」を企画、開催
しゃべり場 第4回開催
「『第3次男女共同参画基本計画策定に向けて(中間整理)」を受けた<障害女性>に関わる課題についての意見」提出、パブリックコメント提出、同計画案に対して女性団体等の共催による院内集会にメンバーが発言参加
「障害者基本法改正への提言」内閣府障がい者制度改革推進会議に提出 推進会議第二次意見に反映される
「障害をもつ女性ともたない女性が情報と行動を共にするためのヒント集」作成配布

障害女性を含む韓国からの訪問団にメンバーがレクチャーと活動交流

JICAブラジル研修生むけ講座「日本の女性障害者の現状」講師派遣

2011年
障害者基本法改正に、障害のある女性への施策明記を求める意見書」を全ての国会議員に送り、緊急院内集会を開催
国際女性デー「今こそ実現させよう私たちの権利」院内集会にメンバーが発言参加
東日本大震災を受け、リーフレット「あなたの避難所にこんな方がいたら」障害女性の視点から作成配布

「東北関東大震災障害者救援本部」「東日本女性支援ネットワーク」にメンバーが参画

障害女性と複合差別について個人の経験とニーズを数多く集約し制度改革につなげる「障害のある女性の生きにくさに関する調査」を実施。
地方公共団体のDV対策も調査、内閣府男女共同参画局に質問や提言を投げかける。
JICAアフリカ研修生むけ講座 「障害のある女性の困難を考える-障害女性の自立とは・自立の障壁とは・望むことは」講師派遣

2012年
「障害のある女性の生活の困難―人生の中で出会う複合的な生きにくさとは―」調査報告書完成
報告会開催
院内集会を開催

2013年
しゃべり場第5回開催

2014年
内閣府障害者政策委員会のヒアリングに呼ばれメンバーが発言
しゃべり場第6回開催
国連規約人権委員会の政府報告審査(2014年7月)にむけて、国際人権規約(自由権規約)に基づいて、5団体が連名してパラレルレポートを提出

2015年
しゃべり場第7回開催

(注)
2010-2011 DPI Japan-Magazine「DPI」一部の記事タイトル抽出

SERIES “WOMEN WITH DISABILITIES NOW”
・Workshops Report of Women with Disabilities  NAGATANI Yuka
・On disabilities, on being a woman ~Talk Session Part4~
ITO Yoshie, SAGIHARA Yuka
・Aim for “Investigation of actual conditions concerning gender balance in Disabled People Organization” ITO Chikako
・The report and future tasks “Investigation of actual condition concerning gender balance in Disabled People Organization” ITO Chikako
・The problems of Women with Disabilities must be discussed for the policy-making Opinions to the 3rd Basic Plan for Co-participation by Men and Women in progress and the 2nd opinion?  SEYAMA Noriko
・Institutional Reform Persons with Disabilities and Gender with concerning Women with Disabilities  YONEDU Tomoko
・Damaged by Tohoku-Kanto Great Earthquake-Statements of DPI Women with Disabilities SEYAMA Noriko

(参考)メンバーによる英文論文

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